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【愛知 清州城】信長・濃姫夫妻ひとり撮影会

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東海地方に住んでいたとき、それは私にとって夢のような日々でした。

 

なぜならそこら中に史跡という史跡があるから。

 

とくに東海が舞台となった戦国時代関連は数が豊富で、どの駅で降りてもどこへ車を走らせても何かと中世関連のものにぶつかり、

その度にシャッターをきっては関連グッズにお金を貢いでいました 笑。

 

今回はそんな趣味の一環として撮りだめた写真の中から

清州城 信長夫妻ひとり撮影会 について書いていきます。

 

※写真は全て筆者のスマートフォンで撮影しています。撮影した時期はバラバラです。

 

 

濃姫推しが行く

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              清州公園内 織田信長濃姫像   

 

はじめに信長夫妻のこと、そして清州という土地について少しふれておきたいと思います。

私は濃姫という人物が、そしてこの清州という土地がとても好きです。

 

濃姫とは

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              清州公園内 濃姫

 

濃姫とは織田信長正室と言われている女性。

1548(または1549)年に、美濃岐阜県)の斎藤家から尾張(愛知県)の織田家へ輿入れし、美濃から来た姫ということで濃姫と呼ばれています。

ちなみにこれは後世に作られた通称で、本来であれば「鷺山殿(父方の城である鷺山城から輿入れした)」など、当時の女性の呼び名の習わしである城に関連した呼称が最も妥当だと考えられます。

 

帰蝶(胡蝶)という名前でも知られており、近年の大河ドラマ麒麟がくる』でも一貫してこの名前で呼ばれていました。 

 

麒麟がくる メインテーマ

麒麟がくる メインテーマ

  • provided courtesy of iTunes

歴代大河のなかでもとくにテーマ曲がめっちゃ良かったし、帰蝶役の川口春奈さんもめちゃくちゃかわいかった♡

 

演技もちゃんと濃姫らしい見えない「毒」があって大満足。


www.youtube.com

 

何より織田信長正室だというのにとにかく情報が少なすぎる女性。

驚くことに「輿入れした」ということ以外、きちんとした史実的記述がほとんど見つかっていないのです。

 

輿入れに関しては一級史料の『信長公記』に記載があります。

 

信長との仲はおろか、いつどこで生まれ、亡くなったかも正確には分かっておらず、非常に謎に包まれた人物。

それが、日本で一・二位を争うほど有名な歴史人の正室だというのも不思議なものです。

おそらく信長との子どもについて記述されていない(一般的に濃姫に子はないとされている)ことも、この事態に拍車をかけていると思います。

 

けれど私はそんな濃姫に対し、学生の頃から並々ならぬ熱い気持ちを持って生きてきました。

 

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                清州公園内 濃姫

 

二人の転換期、清州

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               五条川と桜道

 

清州とは愛知県の名古屋近くにある地域です。

シンボルの 清州城 は、まさに信長が 桶狭間 から天下に打って出た時期の居城で、歴史好きであれば何度か耳にする土地でもあります。

 

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                    清州城

 

信長は那古野(現名古屋西エリアの一部)出身。

 

 

清州という土地は、信長の行動範囲では比較的ローカルエリア内で台頭した最初の場所。

信長も若い頃は織田家内の内紛で、思うように力を発揮していない時期があります。

 

そして清州エリアは川の支流もあり、商いに好都合な場所でもあります。

実は堺で行った楽市楽座の前に、この地の城下町でも商いをしっかりと成功させていた信長。確かに先見の明はすごいのです。

 

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             清州公園までの案内板

 

桶狭間で勝利した後、目覚ましく成長する信長。

濃姫から見れば、夫という近しかった存在がどんどん大きな「何か」になっていく…。

 

二人の関係性が仲睦まじかろうが反目し合っていようが、そんな夫の劇的な変化が妻の濃姫に影響ないはずがないですよね。

信長を支えるなら決意を固め、これまでの信長の言動に疑問をもっていたのなら別の決意を固めていた可能性もあります(美濃に帰されていたり存命していないケースもある)

 

若い夫婦が国を動かす立場として大きく飛躍した土地、清州。

ここは、二人のそれ以前とそれ以後に思いを馳せるのに、なかなか気持ちが滾る場所なのです。

 

ちなみに清州城は信長亡きあと、秀吉の意向で後継者が決められた場所として映画でも有名。なんとこの地で信長が天下へ駆け出したわずか30年後の出来事。皮肉の巡りも早い時代です。

 

夫妻、撮影の儀

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           清州公園内 織田信長濃姫像   

 

清州城から歩いて2~3分のところに、清州公園があります。

そこに立っているのが信長と濃姫銅像です。

 

住んでいた当時、四季折々の夫妻を撮影するべく、ワンシーズンに1回はこの地を訪れていました。

平日はそれほど人も多くなく、一人でたくさんの角度から撮影しても不審に思われないのもよかった(笑)。

 

とくに春~初夏の季節は自然の色も相まって、立っている二人も心なしか表情が和らいで見えます。

 

像の立ち位置はあくまで信長が主役。

たぶん後から濃姫像が設置されたのだと思います。

 

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               初春でちょっと寒そうな夫妻           

 

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              紫陽花に埋もれて見えなくなった夫妻

 

清州城近くを流れる五条川

桜シーズンは、お城や銅像を撮影がてらこんな景色も撮れます。

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             泡のように見えるのは全て桜の花弁        

 

五条川は清州城と銅像が立つ公園を挟んで流れています。

川沿いをのんびり散策するのも気持ちが良かったです。

 

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                         五条川 高架上

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                五条川 高架下

 

信長の駆け出しの地としては少し落ち着きすぎているような景観ですが、そこがまた私が清州を好きな理由。

きっとこのぐらいのテンポが当時の空気感と近いんだろうな…なんて夢想しながら歩くと、それだけで見る景色も違ったものになっていきます。

 

アクセス&見どころ

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アクセス

〒452-0932 愛知県清須市朝日城屋敷1-1

 

見どころ

 

清州城 ★★★★☆

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城や石垣などは再建築されたものなので、歴史的に見栄えは軽め。

城内の展示類は新しく、綺麗で見やすい。内容も盛りだくさんで、各階で清州の歴史・信長の歴史がしっかり押さえられています。

料金は大人300円。

このボリュームでこの値段はかなり良心的だと思います。私は行けば必ず入館していました。

 

清州城併設の駐車場も約10台ぐらいはあり、平日なら余裕をもって駐車できました。

清州公園駐車場では113台が設けられているとのこと。

詳しくは 清州城公式HP をご参照ください。

 

清州公園★★★★☆

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               清州公園内 織田信長濃姫像 

 

入園無料。

信長と濃姫銅像をそろって写真に収められるのは日本でここだけ!

清州城から橋を渡って徒歩3~5分程度でゆったりと散策できます。

 

清州ふるさとの館★★★☆☆

www.aichi-now.jp

 

清州城から約徒歩1~2分。橋を渡ればすぐそば。

主に信長/戦国/清州関連の歴史グッズを販売していて、何度もお世話になりました。

購入品についてはまた別記事にてまとめたいと思います。

休憩スペースも有ります。

 

濃姫>>(略)>>信長で生きる

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なぜ私がこんなにも濃姫に執着を見せているのか。

一応自分なりの経緯というかストーリーみたいなものはあるのですが、それはまた別記事で改めて残したいと思います。

 

一つ言えるのは、映画や小説内で私たちが勝手に濃姫」と定義した人物は、実はどこにも存在していなかったかもしれないと気づいてから

それまで以上にこの存在にのめりこむようになったということです。

 

実際に見たことも触れたこともない歴史上の人、物、コト。

けれど濃姫と呼ばれた「誰か」がいたこと、その時代の延長線上に自分がいることだけは確かなことだと分かっています。

互いに「在る」「在った」ことは確かなのに、その周辺の、またはその間をつなぐ物は一切確かなものがない。

そしてつながりを模索するには、一つ一つ小さくて些細なことでも「史実」として手繰り寄せなければならない。

そんな、何とも曖昧で頼りないつながりを、それでもあきらめられない感覚というものに、何かの希望や快感を感じているのだと思います。

 

呼びかけても呼びかけても声が届いているのか分からないし、ようやく振り向いてくれたと思ってもその素顔はベールをかぶったまま。

それでも知りたいし、呼びかけるのを止めたくない。え…ドM?

何だかここまできたら恋愛感情の一種と言ってもおかしくないですね(笑)

 

そして濃姫を思う気持ちは、そのまま私の歴史に対する気持ちの根幹にもなっていきました。

 

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もしタイムトラベルが可能になって【信長を襖の隙間から覗いてみようツアー】なるものができても、

間違いなく私はツアーを離脱して濃姫に会いに行く。

元添乗員として絶対に許されない行為だけど、たぶんやってしまう(笑)

 

信長よりも濃姫と呼ばれたあなたを一目見たい。

今も昔も注目を浴びていた信長よりも「あなた」で人生変わっちゃった奴がいるんだよってことを伝えたい。

 

後世に名を轟かせる一人の武将の裏で、こんなにもあやふやな存在の「誰か」。

私はずっと、その人のことが知りたくてたまらないのです。

 

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ここまでお読みいただきありがとうございました!

今後もインドア趣味を中心に、楽しいことや学べることについて書いていきたいと思いますので、お時間があるときにおつきあい頂ければ嬉しいです。

 

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