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【ちょっと辛口?】添乗員の現実、でも大切なこと。

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私が社会人になって初めて入社した職場、それはとある旅行会社でした。

その会社は社員自ら添乗を行うことを奨励していて(一般的に派遣会社から派遣された添乗員さんが同行してくれます)

当時はめずらしい制度だったので、添乗をしたいがためにこの会社一択で旅行業界へ足を踏み入れることに。

いざ入ってみると本当にたくさんの経験をしましたので、今回は少し当時のことを振り返ってみたいと思います。

以下の情報は過去に筆者が体験したものです。現在の情報は各添乗員派遣会社の出している情報をもとにご自身で確認してください。

 

 

添乗員にとって大切なこと

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添乗員として必要なスキルといえば、一般的に

  • コミュニケーション能力
  • 体力
  • 語学力
  • 探求心

あたりを思い浮かべることが多いと思います。

もちろんこれらのことも大切なのですが、ここでは実際に添乗員だった私が感じた「添乗員にとって大切なこと」を何点かあげていきたいと思います。

 

遅刻、ダメ、絶対

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添乗員の間ではよく

「遅刻しなければ仕事の8割は終了」

なんて言葉を使います。

もちろんそんなことはないのですが、プレッシャーで例えるならこれは正しいと言わざるをえません。

想像してみてください…

お客様の集団(約10~30人)が全員集合している中で添乗員の遅刻……(怖)

どんな会社でも遅刻厳禁は当然ですが、この先(1日~1週間以上)直接の顧客であるお客様と、マイナスの立場から行動を共にしなければならないというのは正直地獄ですよね…

しかもやらかしてしまった身でツアーを「先導」していかなければならないというのは、まさに目もあてられない状況。

幸運にも私は一度も遅刻せずに済みましたが、今でも遅れる夢を見て冷や汗とともに起きることがあります。

現役の頃、内勤で午前2時帰宅の当日に添乗という修羅場もありました。その時は仮眠をとるのもこわくてそのままツアーへ。緊張と変なテンションで何とか乗り切りましたが、エナジードリンクをガブ飲みした記憶があります(涙)

お恥ずかしい話ですが、嫌な予感がした場合は実家の両親に目覚ましコールを頼んだことも…!

本当に本当の大遅刻をしてしまい、ツアー出発に間に合わなかった場合の身の毛もよだつホラー話は、またの機会にとっておきましょう…((((;゚Д゚))))ガクブル

 

お金の管理

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搭乗券、各種クーポン、ETCカード、現地オプショナルツアーでやりとりする現金などお金関係の管理もとても大切です。

とくに添乗員付きツアーのお客様はシニア世代の方が多く、すべてをクレジット対応するには難しいのです。

添乗準備の際にきっちり額を突き合わせて持ち出しをするので、万が一紛失してしまったときは、始末書どころか現在進行形で動いているツアーがストップするという事態にもなりかねません。

遅刻同様この過失も行わずに済みましたが、やはり今でも想像すると身の竦む思いがします…

 

テンションのセルフコントロール

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当然ツアー初日は早起きが基本です。

ツアーのスタイルにもよりますが、5時台に起きることが多かった気がします。

ここで大切なのが早朝から頭をフル回転できるスタミナ

一般的な会社では、仕事脳になるまでのちょっとしたウォーミングアップタイムがあると思います。朝礼や先日のフィードバック、PC立ち上げなどのちょっとした時間もそうですね。お店や施設の場合は開店準備があります。

そこからじわじわと「働くぞー!」という気持ちにシフトし、同僚や先輩との会話で自然と自律神経も活性化されます。

 

添乗員の場合、お客様が集合場所に来たところから本格的な仕事が始まりますが、それまでに自分のテンションを一人であげなければなりません。

早朝の街や電車は人混みもなく、決して刺激あるとは言えないテンションのまま集合場所へ。ここまでの会話は見送りスタッフとの「おはようございます。コース番号●●です」程度なので、発声もおぼつかない。

つまり外部からの刺激がほとんどないまま、いきなり仕事脳全開になるわけです。

自分一人でいかに仕事のテンションをあげるか

この作業は私にとって地味に難しかった思い出があります(対するお客様は楽しみにされていた旅行ですから、早朝だろうが悪天候だろうがテンションMAX)。

添乗中はすべてのことを任されるという醍醐味の半面、自分のモチベーションは自分で指揮しなければならない、というのが体調次第ではキツいこともありました。

 

ツアーを遂行するという意思

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あまり認識されていないかもしれませんが、ツアーのなかで最も大切なのは

指示書(ツアーの予定が全て組み込まれている)の通りにツアーを遂行する

ことです。

逆を言えば、どれだけ添乗員の演出やアナウンスが素晴らしくても、立ち寄り場所が一つ削られたり、最終日の到着時間が大幅に遅れることの方が問題になります。

なぜなら、それらはツアー媒体で打っている文言でお客様との契約を意味しているからです。

酷な言い方になりますが、媒体表記している以上何か問題になった場合、添乗員個人のサービスという曖昧な価値より、立ち寄り先に来なかった=売上をゼロにした(もちろん来店してもゼロという可能性もありますが)という現実的損失の方が、重大なリスクとして扱われます。普段から意識することは少ないですが、この点も心に留めておきたいところです。

一方で道路交通事情などで立ち寄りをカットせざるを得ないケースも多くあります。

その場合はツアー会社に了承を得ることはもちろん(ツアー手配者としてはなるべく行ってほしいがクレームにはしたくない)、お客様への説明の仕方次第で心象も大きく変わってきますので、ここも添乗員の胆力が試されます。

 

気になる人は日帰りツアーから

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添乗員はまず日帰りツアーで経験を積むことができます。

そのためには「旅程管理主任者」という資格が必要ですが、多くの会社は資格取得のフォローアップもつけていますので、資格についてはあまり気を張る必要はないかと思います。

添乗員にとって大切なのは経験です。

私も添乗デビューの日は、前日の夜から緊張ガチガチで何度もツアーのイメージをしながら当日を迎えました。

けれど、実際にやってみると良くも悪くもイメージ通りにはいかないものなんですよね…(笑)

少しでも気になった方は各社で添乗員バイトの募集をしていますので、詳細を覗いてみるのもいいかもしれません。

こんなご時世でも確実に添乗員は必要とされていますし、今後も一定の需要があるはずです。

書いているうちに筆者もまたやってみたい気持ちになってきました…(笑)

バタバタ生活へ戻るには正直腰が重いけど、それでもやりがいや魅力、憧れがつまった中毒性のあるお仕事だと思います。

また次回以降、元添乗員にまつわるお話を少しずつ書いていければと思います。

 

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ここまでお読みいただきありがとうございました!

下記ブログでは世界の音楽について紹介しています。あわせて読んでいただけたら嬉しいです。

musiccloset.hatenablog.com

気がむいたらいつでも遊びにきてくださいね。お待ちしております♪  

 

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