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インドア趣味人間が音楽/歴史/書評/映画/旅/時事問題などについてひっそり書いていくブログ

私が読んできた漫画について、その一部分。

2020年にTwitterで話題だった#私を構成する5つのマンガ

漫画サイトの『アル』が提供している機能で、ユーザーの思い入れのある漫画5作品をTwitterでまとめて画像作成できるというコンテンツです。

alu.jp

ちなみに最も多くチョイスされた作品はハガレン!!!日本も捨てたもんじゃないと思いつつ、3位に『銀魂』入ってるのは若干心配(笑)いや、私も大好きだけどね!

cho-animedia.jp

読み返してみて、ふと私も自分を構築しているであろう漫画について書きたくなったので、今回は私が読んできた漫画について紹介させてください。

 

 

最も印象に残っている作品5選

ラクルガールズ

ミラクル☆ガールズ(7) (なかよしコミックス)

 

ともみとみかげは、すべてが正反対のふたごの姉妹。

その2人が力を合わせると、超能力が生まれるんだ!それは……テレパシー&テレポート!!でも、これは2人だけのヒミツなの。

別々の中学に通う2人だけど、ひょんなことから“ガッコーのとりかえっこ”をすることになって……!?

引用元:ミラクル☆ガールズ(1) (なかよしコミックス) Kindle版

今は懐かしい少女漫画構文全開のあらすじで笑ってしまう……

 

たぶん初めて買った漫画。この超能力は「二人だけでしか使えない」、言い換えれば「二人一緒でないと使えない」というのが何気にポイント。

テレパシーは二人の間でしか使えないし、テレポートも一人だけでは飛べない。しかも体調や気分のコンディションに物凄く作用される力で、喧嘩してるときにはとんでもない場所に移動してしまったり、互いの声が聞こえなくなったりする。凄い力だけど、実はけっこう不便なんですよね。

でもそこが変に現実的で好きだった。もしかしたら冷めた設定が好きな理由はこの漫画が元なのかもしれません。さらに言えばそれ故に「一人では出来ないけど二人なら出来る」という連帯の希望をちらつかせているのも、今の私の好みにつながっているような。

 

るろうに剣心

るろうに剣心 完全版 22 (ジャンプコミックス)

私を歴史好きにさせたのは濃姫だった。

musicwordscloset.hatenadiary.jp

けど、自分の感受性のなかに「歴史」という視点をぐぐいと割り込ませたのが、たぶん『るろうに剣心』。

とくに志々雄真実(シシオマコト)のことを、“明治に蘇った幕末の亡霊”と表現したのは「ふわぁ~~~!!」っと感嘆してしまった記憶がある。作者が志々雄を「敵」役ではなく「悪」役として描き切ったのも、わざわざ名前に「真実」とつけたのも、めちゃくちゃセンスあるな、と思ってしまった。

歴史は人間が紡ぎ出しているのだから、汚くて当然。でも、その中でも必死で輝く生き方を選ぼうともがいている人は絶対にいるし、私は出来るだけそっち側でいたいなと思う。個人的に歴史漫画の入門編みたいな作品。

 

BASARA

BASARA (1) (小学館文庫 たB 21)

 

 

高度な文明が20世紀末に滅びてしまい、日本は王の一族によって支配されるようになっていた。その後、国民は、暴君の圧政に苦しみ続けてきた。そして300年の時が過ぎた。

山陽地方の白虎の村に双子の兄妹が生まれた。兄の方はタタラ、そして妹は更紗(さらさ)と名付けられた。兄のタタラは暴君の圧政から人民を救う“運命の子”と予言され、村人だけではなく、王族に反感を持つみんなの希望を託されていた。

ところが、赤の王の軍勢に村を襲われて、タタラは殺されてしまう。妹の更紗は、タタラの死を隠すために自らタタラとなり赤の王への復讐のため、立ち上がった。その時から、つらく長い戦いの旅が始まり…。

引用元:小学館eコミックストア 

 

一番大切な漫画は何ですか?と聞かれたら、たぶんこの『BASARA』と答える。

漫画人生のなかで一番驚かされたし、一番泣いたし、寝食を忘れて夢中になって読んだ。これはガチで漫画じゃない、歴史大河です。

少女漫画だけど戦場のシーンが多く、それがとにかく過酷。そして戦闘だけでなく暗躍やドロドロの賄賂シーンも配慮なしで描かれるのでけっこう心えぐられます…。でも、その分みんな幸せになってほしくなるし、ただただ平和というものを考えさせられました。この世界観のトーンにしっくりくる恋愛描写も素晴らしかった。

登場人物全員が漏れなく魅力的なのも本当に驚嘆した作品。何十人という人物の背景や思い、心の毀れ方・覚悟の描き方が、本当に凄いんだ…。

ちなみに私は主人公を補佐しつづけた揚羽が好き。風の民である彼が、きっと私のバルカン好きのきっかけ。

まったく、田村先生の作品はどれもほんと素晴らしすぎる。

 

Daddy Long Legs

Daddy Long Legs (クイーンズコミックスDIGITAL)

あしながおじさん』を昭和初期の日本を舞台に移しリライトさせた画期的な作品。

こんなに違和感なく名作を描き直すことができる作家さんがいるんだ!と、当時驚いて一瞬でファンになった記憶があります。

とにかく描写がかわいくておしゃれでずーっと見ていたくなる。とくにレトロな時代背景を書かせたら右に出る者なし!

もちろんそれだけではなくて、リブート作品を手掛ける際の原作リスペクトや、オリジナルでの登場人物たちの心の機微などを描くのもとても上手い。

恋愛や人生の岐路を書くとしても一人の感情に没入させることなく、あくまで「その情景の一部分」として切り抜く手法が魅力的。そのため登場人物たちがいきつくところまで悩んだりとんでもない答えには辿り着かず、しっかり足のついた選択をする描写が逆にハートフルに感じるんです。

体調が悪くなったり、日常でちょっと落ちぎみなとき、就寝する前にベッドで読むお供は学生の頃からずっとこの作家さん。ボーっとしながら「まぁ…明日もとりあえずやっていくか」という根拠なき一歩をもらえるので、ちょっとした鬱気分におすすめです。

こちらは読みごたえたっぷりの山田風太郎作品のリブート。

 

チェーザレ 破壊の創造者


www.youtube.com

 

1491年、11月。フィレンツェの大富豪ロレンツォ・デ・メディチに見込まれたアンジェロは、各国から貴族や有力市民の子弟が集まる名門・サピエンツァ大学ピサ校に入学、一人の青年と出会う。

彼の名はチェーザレ。スペイン出身で、父は教皇庁のナンバー2という名門貴族。はるか昔、全ヨーロッパを支配し巨大な帝国を築いた英雄と同じ名を持つ青年は、のちに現代政治学の祖・ニッコロ・マキァヴェッリの名著『君主論』のモデルとなり政治の天才と謳われた人物だった……。
闇に葬られた若き英雄が、今甦る。超美麗ルネッサンス絵巻!

引用元: チェーザレ-破壊の創造者

 

ぜひぜひにおススメしたい漫画。ただ主人公が主人公だけに、国内よりもヨーロッパの評価が高いようで、嬉しいような勿体ないような…。

ルネサンス期の躍動激しいヨーロッパにおいてとくに異才を放ったダークヒーローのチェーザレ・ボルジアについて、漫画とは思えぬ膨大な資料を背景に執筆された歴史スペクタクル作品。

ちなみにチェーザレは日本でいう織田信長を、もっともっとダークサイドに堕とした参謀みたいなイメージの為政者です(偏見スミマセン)

 

読んでみれば一読して分かる惣領先生の本気。ルネッサンスの華も闇も、教皇世界も政治世界も、商人世界も市民世界も、ものすごい濃度で描かれています。

個人的にはロレンツォ・デ・メディチの回がものすごく希望に感じられたのが印象的だった。さすが大メディチ、違うぜ…。

青春期で完結となっているのが実に惜しいのだけど(よく知られているダークサイドまでは描かれない)、資料収集の限界とボルジア家の醜聞を漫画で翻すには先生の体調面などもあるしで、ここで完結で良かったのかもしれない…。

私のなかでは前述した『BASARA』に次ぐ名言のオンパレードの漫画で、ページをめくるたびにメモするのも楽しかったな。

 

世界史にあまり詳しくない人でも、アンジェロというオリジナルキャラクターとのW主人公感があるので、物語に入りやすいのも魅力です。

正義や信仰、愛情や奇跡よりも、それら全てを包括した「この世界」をド正面から描いている大作。

とにかくチェーザレもアンジェロも魅力的なので、両者の見る「世界」の違いにも注目してほしいな。惣領先生の美麗な一コマ一コマに酔いしれるのも一興。

 

つらい…でも読みたい重厚な作品

相手の記憶を破壊することができるという主人公のストーリー。

世界大戦も含め、頻繁にドイツという国について描かれるので、私のなかでドイツの第一印象って実はこの漫画。シュトゥットガルトとかはこの漫画で初めて知ったな~。

個人的に『ちはやふる』よりも超絶オススメな同作家さんのこの作品。これ、絶版にならなければ実写化してほしかったまであるんよ。

生まれたときから失明していた主人公と生まれたときから他人の心の声が今でも聞こえる相手の青年とのラブストーリー。この二人の間にある「感覚の前後の対比」が好きで、その違いやズレが印象的な漫画になっていると思う。

べったべたな恋愛作品は読めないのだけど、この二人の傷つきながらも光を見たい・信じたいという気持ちは純粋に美しかったな…。

“海に落ちた細い針を探すように、君だけを探してた”という当時のキャッチ・コピーも、ありがちなようで、でも何かが美しすぎて未だに覚えてます。

この作品と、続く『シルバー』は名作の予感が凄かっただけに、絶版が今でも悔やまれる……

 

ふと考えさせられる作品

一方の国には金があって産業の衰え知らず。でも水はない。一方の国では水が豊富にあるけれど、常に貧しい。しかもこの両国、バチバチに仲が悪い。

シンプルだけど国と国との共生について考えさせられる素敵な作品。お嬢がかわいい。

 

  • エマ

こんなに丁寧に19世紀イギリスの貴族社会を描けるなんてすごい。別主人公の番外編みたいなロンドン万博の話が好き。

 

  • 『環状白馬線 車掌の英さん』

クロスオーバー厨には嬉しい作品。

 

これまで読んできたなかで一番好きな短編集。四巻まであります。

 

  • not simple

オノ・ナツメのビターエンド感が大好きなんだ。ほかにも持ってる作品多数。

 

  • 裁いてみましょ

裁判員制度をテーマにした作品。人を裁くということがどれだけのことかを、あるがままに描いています。

検事の彼氏と裁判官の主人公の会話が好き。ちなみに、私の理想の男性はこの検事の彼です~(聞いてない

ネット発漫画

  • 軍人婿さんと大根嫁さん
  • 波うららかに、めおと日和

どちらも昭和初期の夫婦を描いた作品。

テイストは違えど、やっぱり根底に物悲しさや不自由な思いがあるので、どうしても感じるものが多くなるなぁ。

 

  • 雷神とリーマン

大好きなBL漫画。有限の時のなかで一緒に生きることの重みと温もり。絵はイカツイけどめちゃくちゃ感動します。

 

  • 肉女のススメ

飯テロ漫画では一番好き。ボーっと読んでられるし、タイプの違う女性たちが日常のアレコレを抱えながらひたすらに肉を食う雰囲気も好き。

食欲≒性欲(恋愛)というと嫌がられる部分もあるみたいですが、私は納得できる派だったので主人公と相手の関係性を微笑ましく見てました。

今、気になっている作品もごまんとあるので、いつか時間を確保して読み倒したいです!

趣味趣向の強い漫画変遷でしたが、ここまでお読みいただきありがとうございました!皆さんの大切な漫画体験も教えてくれてら嬉しいです~。

 

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ここまでお読みいただきありがとうございました!

今後もインドア趣味を中心に、楽しいことや学べることについて書いていきたいと思いますので、お時間があるときにおつきあい頂ければ嬉しいです♡

 

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